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子供を守る環境が日本でも地域によって違う!?

現代経済デザイン学科 西川雅史
l001みなさんは、幼い子供がどれほど病弱であるのかなんて考えたことも無いと思いますが、ぜひご父兄の方に、皆さんの幼かった頃のことを聞いてみてください。突然に高熱を発するなんてことは日常茶飯事、おう吐したり、腹痛を訴えたりすることも間々あったのではないでしょうか。そんなとき、幼い子供は自分の病状を正確に伝えることができませんので、父兄の方はどうしても病院に頼りがちになります。

ところで、病院に行った際の医療費ですが、たいていの健康保険であれば、2割(小学生以上は3割)を自己負担しなければなりません。それゆえ、医療費が気になってしまい、病院に行くことをためらうこともありそうです。そこで、市町村と都道府県は協力して、とくに3歳未満の乳幼児の医療費については、その自己負担を軽減するため(ないしゼロにするため)の制度を設けています。これが乳幼児医療費助成制度です。

近年になって、この乳幼児医療費助成制度に思わぬ変化が現れ始めています。その特徴を非常に単純化しますと、財政に余裕のある市区町村では、中学校を卒業するまでの子供の医療費をゼロにするような制度を設けているのですが(http://www.geocities.jp/nhk_wm/jichitai/)、その一方で、財政に余裕の無い市町村では、0歳から3歳までの医療費をゼロにすることすら苦心しています。(http://www.city.hamada.shimane.jp/kurashi/fukushi/hukusi/kokuho06.html

住むところが違うだけでこうした差違に直面してしまうことに、みなさんは少なからず違和感を覚えるのではないでしょうか。このとき、私の考える「経済学部生」であれば、以下のような反応をします。まず、これが本当のことであるのかを疑い、調べてみます。次に、事実であるとしたら、どのような制度・経緯が背景にあるのかについて思いを巡らせたり、調べたりするでしょう。望ましくない社会を好む人などいないはずです(合理的な個人の想定)から、「何か理由があるはずだ」と考えるわけです。そして、その「理由」を見つけ出すことができれば、事実を理解したことになります。こうした思考の手順(問題発見能力)を体得してもらうことも、経済学部で学ぶべき事柄の1つだと私は思っています。

ところで、事実を正しく理解したあなたは、次にどうする(どうなる)のでしょうか?